- 管理栄養士の給料が高い職場はどこ?
- 転職で給料を上げたい!
- 給料が高い求人を探す方法を知りたい!
こんなお悩みを抱えていませんか?
仕事量や責任は大きいのに、給料が低くて悩んでいる管理栄養士は少なくありません。状況を変えようと転職する人も多いです。しかし職場選びを間違えてしまうと、再び低い給料に悩むことになりかねません。
転職において、どの職場を選ぶかは非常に重要です。それにより年収アップを実現できるかどうかが決まります。
そこでこの記事では、実際の求人情報を基に、管理栄養士が高収入を得やすい職場を徹底調査しました。
キャロット
- 管理栄養士経験10年以上(病院3年、委託給食8年)
- 栄養指導、献立作成、工場立ち上げの実務経験あり
- 最高役職:課長補佐
- 金に目がない、管理栄養士でも高年収をあきらめたくない
- 転職で年収100万アップを実現
管理栄養士にとって年収500万はとても狭き門です。しかし、年収500万以上の職場が存在するのは確かということは分かりました!
転職で、今よりもっと年収アップをしたいと思っている人は最後まで見てください。
管理栄養士の給料が高い職場の調査方法
今回、管理栄養士が働く職場の中で、給料が高い職場を徹底調査しました。その結果を紹介する前に、調査方法についてご説明します。
給料が高い職場の定義は年収500万以上
ここでは給料が高い職場とは、「年収500万円以上が狙える職場」としました。なぜ年収500万かというと、管理栄養士の平均年収は390万円であり、年収500万に届く人は極わずかだからです。
管理栄養士の給料事情
そのため、この調査では、求人に記載されている給与上限が年収500万以上の求人を対象としました。
年収 具体例:
- 年収350万円~550万円 → 対象
- 年収450万円~480万円 → 対象外
月給のみ記載の場合は、ボーナスと合わせた年収額を算出しました。その際のボーナスは、基本給を使用して計算しています。
月給からの年収算出 具体例:
- 月給25万円~35万円、ボーナス4ヶ月分の場合:
(35万円×12ヶ月) + (35万円×4ヶ月) = 年収560万円→ 対象 - 月給35万円(基本給15万円)、ボーナス4ヶ月分の場合:
(35万円×12ヶ月) + (15万円×4ヶ月 )= 年収480万円→ 対象外
ハローワーク・indeedの4万件以上の求人を調査
今回は、一般的に多くの人が利用している「ハローワーク」と「Indeed」の求人サイトの情報を調査しました。
調査概要
- 調査日:2025年1月
- 調査対象:管理栄養士で該当する求人
- 対象地域:全国
- 雇用形態:正社員
- ハローワーク:10717件
- indeed:29561件
この結果から、年収500万円を超える職場はかなり少ないことがわかりました。しかし、実際には入社後に求人に記載されている給与以上に昇給することもあります。
管理栄養士の給料が高い職場5選
ハローワークとindeedの求人の中で、管理栄養士が年収500万を狙える職場は以下の5つでした。
- 第1位:病院(51件)
- 第2位:企業(29件)
- 第3位:委託給食会社(21件)
- 第3位:都会の保育園(21件)
- 第5位:高齢者施設(18件)
第1位:病院
管理栄養士が年収500万円以上を目指すなら、病院が特におすすめです。今回の調査結果で、年収500万円を超える求人は、病院が最も多く51件ありました。
中には年収600万円を超えるものもあり、これらの求人には、少数ではありますが診療所やクリニックも含まれています。しかし多くは、医学部付属などの大規模病院が中心でした。
第2位:企業
管理栄養士が年収500万円以上を狙うなら、企業もおすすめの選択肢です。今回の調査では、企業の求人が29件と、病院に次いで2番目に多く見つかりました。
管理栄養士としての経験を活かしながら、新しい分野にチャレンジしたい方には特に向いています。また、企業の求人は他の職場と比べて年収が高くなる傾向があるため、より高収入を目指す方にはぴったりかもしれません。
第3位:委託給食会社
管理栄養士が年収500万円以上を狙うなら、委託給食会社もおすすめの職場です。今回の調査では、委託給食会社の求人は21件と、企業に次いで3番目に多く見つかりました。
- 月給が高い一方でボーナスが支給されない会社も多い
- 月給が30万円でも、基本給が10万円代で手当で月給を上げている場合もある
- 同じ委託給食会社でも配属先によって給料が異なることがある
委託給食会社では、これらのことに注意して、希望と合う会社を選ぶことをオススメします。
第3位:都会の保育園
管理栄養士が年収500万円以上を狙うなら、保育園もおすすめの職場ですが、ここでいう「保育園」は主に都会に限られることが多い点に注意が必要です。
実際、調査した求人の約60%が東京の保育園でした。内訳は以下の通り
都道府県 | 年収500万の求人数(計21件) |
東京都 | 12 |
神奈川県 | 3 |
千葉県 | 3 |
愛知県 | 1 |
京都府 | 1 |
兵庫県 | 1 |
そのため、特に東京の保育園では年収500万円以上を狙える求人が多いと言えます。しかし、地方の保育園では高収入の求人はほとんど見つからなかったため、保育園で高収入を目指す場合は都会の求人を中心に探すことをおすすめします。
第5位:高齢者施設
管理栄養士が年収500万円以上を目指すなら、高齢者施設も有力な選択肢となります。今回の調査では、高齢者施設において年収500万円以上の求人が18件ありました。
高齢者施設には特養や老健などいくつかの種類がありますが、年収500万円以上の求人には特に偏りは見られませんでした。
仕事内容としては、入居者の栄養ケアや給食管理に関するものが多く、これらの職場でも十分な収入を得られる可能性があります。
調査結果の内訳
今回の調査で年収500万以上だった求人149件の内訳は以下の通り。
職場 | 年収500万の求人数(計149件) |
病院 | 51 |
企業 | 29 |
委託給食会社 | 21 |
保育園 | 21 |
高齢者施設 | 18 |
障害者施設 | 3 |
健診センター | 2 |
大学 | 1 |
児童養護施設 | 1 |
薬局 | 1 |
公務員 | 1 |
調べる前から病院は高給求人が多いと思っていましたが、やはり強かったですね!
求人サイト別の給料が高い職場
今回調査したハローワークとIndeedそれぞれの求人についても、内訳をご紹介します。
年収500万以上の求人
- ハローワーク:115件/10717件(1%)
- indeed:34件/29561件(0.1%)
しかし、ハローワークに掲載されている管理栄養士の求人には企業の求人が少なく、一方Indeedでは管理栄養士歓迎の企業求人も多く掲載されていました。
以下のイメージで利用すると自分の希望に合った職場を見つけやすいでしょう。
- ハローワーク:純粋に管理栄養士の職場を探している人向け
- indeed:企業の求人も一緒に検討したい人
ハローワークの500万円求人数
ハローワークの年収500万円以上の求人115件の内訳は以下の通りです。
職場 | 年収500万の求人数(計115件) |
病院 | 48 |
企業 | 1 |
委託給食会社 | 18 |
保育園 | 21 |
高齢者施設 | 18 |
障害者施設 | 3 |
健診センター | 2 |
大学 | 1 |
児童養護施設 | 1 |
薬局 | 1 |
公務員 | 1 |
indeedの500万円求人数
indeedの年収500万円以上の求人36件の内訳は以下の通りです。
職場 | 年収500万の求人数(計36件) |
病院 | 3 |
企業 | 28 |
委託給食会社 | 3 |
年収500万を目指すなら注意すべき求人項目
年収500万以上の求人を徹底的に調べて分かった、高収入を目指すなら注意しておきたい求人項目についてご紹介します。ここを見落とすと、年収アップへの成功に繋がらない可能性もあるので必ず押さえておきましょう。
ボーナスの支給は何か月分?
まず、ボーナスが何ヶ月分支給されるかは非常に重要です。年収500万円を目指すなら、ボーナスが大きな役割を果たします。
例えば、ボーナスの支給額によって、年収500万円を達成するために必要な月給は次のように変わります。
- ボーナスなし:月給41.7万円以上が必要
- ボーナス4ヶ月:月給31.3万円以上(月給=基本給の場合)
このように、ボーナスの有無によって月給額が大きく異なることがわかります。実際、管理栄養士の求人では月給41.7万円以上のものはほとんど見つかりませんでした。しかし、月給31.3万円以上を狙える求人はいくつか存在します。したがって、ボーナスの支給額は年収500万円以上を達成できるかどうかを左右する要因となります。
病院の求人でもボーナスがない求人はあったので、どの職場でも注意しましょう。
月給金額の内訳
年収500万円を目指すなら、月給の内訳にも注意を払うことが大切です。多くの求人では「月給=基本給」ではなく、月給に手当が含まれている場合があります。ボーナスは基本給を基に支給されるため、月給が高くても基本給が低いと、ボーナスの金額も少なくなり、思ったような年収を得られないことがあります。
例:ボーナス4ヶ月分の場合
- 月給30万円(基本給30万円)→ボーナスは30万×4ヵ月分=120万円
- 月給30万円(基本給15万円)→ボーナスは15万×4ヶ月分=60万円
例えば、委託給食会社の求人では、基本給が月給の半分以下というケースも多く、手当などで月給額が上がっていることがあります。「ボーナスもしっかりと確保したい」と考える方は、求人内容をよく確認し、ボーナスの支給額をしっかり把握しておくことをおすすめします。
私が働いていた委託給食も基本給は半分くらいで、手当で給料が上がっていました。しかし、毎月の手取りが高かったので私としては不満はなかったです。
固定残業代と残業時間
年収500万円を目指す場合、残業代についてもしっかり確認することが重要です。高い給与の求人には、管理職枠のものも多いですが、管理職の場合、月給に固定残業代が含まれていることがあります。固定残業代が設定されていると、記載されている時間以内の残業については追加の残業代が支給されません。
そのため、固定残業代が含まれている求人については、実際にどれくらいの残業時間が発生しているのかを確認することが大切です。求人票に月の平均残業時間が記載されていることもありますが、記載がない場合もあります。その際は、必ず直接確認しておくことをおすすめします。
【例 固定残業代あり】
月給 ¥230,163 は1か月当たりの固定残業代¥35,163(25時間相当分)を含む。
(※実際に存在する求人から引用)
→この場合、月25時間以内の残業は、残業代が支給されません。
残業代は通常、時給の1.25倍で支給されることが多いため、残業時間が多すぎる場合、管理職手当の金額が低く感じられ、結果的に損をすることもあります。残業の実態をしっかり把握して、納得のいく求人を選ぶことが大切です。
給料は求人による
今回、管理栄養士の年収500万円を目指す職場についてご紹介しましたが、実際の給与額は求人によって大きく異なります。病院は高い給料が提示されることが多いですが、月給20万円未満の求人も多数存在しました。
各求人の条件をしっかり確認し、自分に合った職場を見極めることが重要です。
驚いたのは、病院なのに月給15万という求人もありました。給料が低いということは、管理栄養士に対する期待が低い職場かもしれません。
公務員も管理栄養士が年収500万を狙える職場
今回の調査に公務員の年収500万の求人が少なかったため、職場ランキングには含まれていませんが、公務員も管理栄養士が年収500万を狙える職場になっています。
公務員のモデル年収が☟こちら
国家公務員は、民間と比較して最大で1.3倍の年収を得ることができるため、高収入を目指す方にはおすすめです。役職や地域にもよりますが、早ければ30代後半で年収500万も可能です。
詳しくはこちらの記事公務員の管理栄養士の年収
給料アップは転職エージェントがおすすめ
管理栄養士が転職で給料アップを狙うなら、転職エージェントを利用することをオススメします。
今回管理栄養士の求人を調べてみて「給料が低すぎる求人がたくさんある」ことに気づきました。給料の低い求人は人気がないため長期間残りがちです。逆に高給与の求人は競争が激しく、すぐ締め切られてしまいます。そのため、良い求人に出会えるかどうかは運に左右されることも多いです。
理想の求人を見つけるためには、毎日のように新着求人をチェックしたり、より多くの求人を見れる環境である必要があります。しかし仕事をしながら転職活動をしている人もいると思うので、忙しい中、なかなか時間が取れない人も多いでしょう。
転職エージェントには以下のメリットがあります。
- 自分に合った求人を探してもらえる
- 年収が高い求人が多い
- 非公開求人にアクセスできる
- 給料交渉をプロに任せられる
これらのメリットを活用すれば、1人で転職活動を行うよりも、効率的に理想の職場を見つけることができます。詳しくはこちら管理栄養士が転職エージェントを利用するメリット
転職で年収アップの可能性を高めたい方は、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。
まとめ:年収アップには給料が高い職場を狙おう
この記事では、実際の求人情報を基に、管理栄養士が高収入を得やすい職場を徹底調査しました。
要点をまとめると以下の通り。
- 管理栄養士が年収500万を狙える職場は0.4%と極わずか
- 病院・企業・委託給食が年収500万を狙える可能性がある
- ボーナス・月給内訳・固定残業代に注意する
- 公務員も年収500万を超えるが年齢制限に注意
- 転職エージェントで選択肢を広げることが有利
今回の調査で、管理栄養士が年収500万以上を狙える求人は極めて少ないことが分かりました。給料が高い求人は、人気がありすぐに募集が締め切られてしまうことが多いです。
良い求人を見逃してせっかくのチャンスを逃してしまわないよう、転職エージェントを利用し、効率的に給料が高い職場へキャリアチェンジを狙っていきましょう。