管理栄養士の給料が低いのは【誰でもできる】から?年収アップの方法を解説

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・管理栄養士として働いているけれど、給料が低い
・年収を上げたいけれど、どうしたら良いか分からない
・すぐに給料をアップさせる方法を知りたい

こんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

管理栄養士として働いたことがある方なら、誰もが感じる「給料が低い」という問題。これには理由があることをご存じですか?

まりすけ

私は、病院や委託で11年経験してきた管理栄養士です。私の10年分のリアル年収も公開します。リアル年収だけ見たい人は★の目次へ飛んでください。

この記事では、管理栄養士の給料が低い理由や、給料が高い地域や職場、さらにすぐに年収を上げるための方法について詳しく解説します。

この記事を読むことで、管理栄養士として給料を上げるための選択肢を見つけることができます。

年収をもっとアップさせたいと本気で考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

管理栄養士の給料が低い理由7つ

管理栄養士が給料が低い理由は以下の7つがあります。

  • 誰でもできるから
  • 求人に対して人数が多いから
  • 利益を生み出しにくいから
  • 給食料金の上限があるから
  • キャリアアップの機会が少ないから
  • 長く続く人が少ないから
  • 女性が多いため

誰でもできるから

管理栄養士の給料が低い理由の1つ目は、「誰でもできるから」です。

まりすけ

そう言われると、正直イラッとしてしまいますよね。誰でもできると言われる理由は、資格の種類にあります。

国家資格には業務独占資格名称独占資格の種類があります。

  • 医師看護師など、資格を持っている人しかできない業務を扱うものを業務独占といいます。
  • 一方管理栄養士は、資格を持っていなくてもできる業務を扱う、名称独占です。

例えば、医師が行う手術は、医師免許を持っていない人が行うと罰せられます。しかし、管理栄養士が行う栄養指導は、「管理栄養士です」と名乗らなければ一般人が行っても罰せられません

このように、業務独占資格と名称独占資格では大きな差があるため、名称独占資格は給料が低いことが多いです。

まりすけ

もちろん、資格を持っていないと管理栄養士の仕事に就くことはできませんけど

求人に対して人数が多いから

管理栄養士の給料が低い理由の2つ目は、求人に対して人数が多いからです。

管理栄養士は毎年1万人前後誕生しています。

(参照:第38回管理栄養士国家試験の合格発表|厚生労働省

しかし、求人は施設に対して1~2名など、とても少ないです。そのため、需要と供給のバランスが崩れており、給料が上がりにくいことに繋がっています。

利益を生み出しにくいから

管理栄養士の給料が低い理由の3つ目は、利益を生み出しにくいからです。

たとえば病院では診療報酬が利益に直結しますが、管理栄養士は診療報酬で点数を稼ぎにくい立場にあります。

診療報酬は主に医療行為治療に支払われるもので、管理栄養士の栄養指導などは補助的な役割にとどまり、求められる場面が限られているからです。

そのため、仕事の価値が十分に認識されにくく、結果として給料が低くなる傾向があります。

給食料金の上限があるから

管理栄養士の給料が低い理由の4つ目は、給食料金の上限があるからです。

たとえば病院では入院時食事療養費が定められており、どんなに質の高い食事を提供しても、もらえる食事料金には上限があります(参照:別紙9入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準(平成十八年厚生労働省告示第九十九号)|厚生労働省

その金額の範囲内で運営しなければならないため、コスト削減が常に求められます。これにより、施設側は人件費を増やすことが難しく、結果として管理栄養士の給料も上げにくい状況になっています。

キャリアアップの機会が少ないから

管理栄養士の給料が低い理由の5つ目は、キャリアアップの機会が少ないからからです。多くの施設では、管理栄養士は1~2名程度しかいないため、(大きな病院を除き)部長や課長といった管理職を設置する必要がありません

管理職のポジションが少ないということは、昇進のチャンスが限られ給与の増加も難しくなるということです。

そのため、キャリアアップの機会が少なく、結果として給料が低いままであることが多いです。

長く続く人が少ないから

管理栄養士の給料が低い理由の6つ目は、長く続く人が少ないからです。管理栄養士の仕事は、体力的にも精神的にも負担が大きく、離職率も高いです。

そのため、経験を積んだベテランの管理栄養士が少なく、専門的な知識やスキルを持った人材が育成されにくい。このような状況では、給与が上がる仕組みも少なく、安定した給与体系が築かれにくくなります

女性が多いため

管理栄養士の給料が低い理由の7つ目は、女性が多いという点です。管理栄養士の9割以上が女性であり、女性はライフステージの変化に伴い、職を離れることが少なくありません。(参照:1.職業における女性の進出|内閣府男女共同参画局

そのため、長期的なキャリアの積み重ねが難しく、昇進や給与の上昇にも影響が出ます。

例えば、結婚や出産、育児を理由に一時的に職場を離れ、復職後もフルタイムで働くことが難しいケースが多く見受けられます。

このようなライフステージの変化が、キャリアの継続に影響を与え、結果として給与水準の向上が難しくなる一因となっているのです。

まりすけ

これら7つの理由により管理栄養士は給料が上がりにくい現状となっています。つらいですね・・・。

ひろゆきさんに「管理栄養士が儲かる仕事はありません」と断言されていました。
優秀な管理栄養士を雇うと売上が上がるという職業ではないんですよね。例えば病院で、優秀な管理栄養士さんを雇うとその病院の売り上げが3倍になるとかないじゃないですか。管理栄養士さんがちゃんとしていた方が安くておいしい食事が食べれていいよねというプラスアルファではなるんですけど、じゃあ収入が増えるかというときついんですよね。売り上げが増えるかどうかは営業さんがどれだけ頑張るかによってになりますよね。管理栄養士さんに倍の給料払っても優秀な人来てほしいというのは、ほぼないんじゃないかなと思います。」(引用:YouTubeより)

管理栄養士の平均年収は390万円

では、低いといわれる管理栄養士の年収はいくらかというと、令和5年の賃金構造基本統計調査では年収390万円でした。

これに対し、令和5年の民間給与実態統計調査では、日本人の平均年収は460万円と発表されています。

2つを比較すると、管理栄養士の年収は平均よりも70万円低いことがわかります。

まりすけ

国家資格なのに給料が低いのは何ともやるせないですよね。

年齢別の平均年収

平均年収は390万円であることが分かりましたが、この金額は20代から50代までの平均値です。年齢ごとの年収を把握することで、自分の年収が平均と比べてどうかを知ることができます。

20~24歳の年収は約303万円ですが、
55~59歳になると約548万円と大きく増加しています。

まりすけ

管理栄養士でも長く勤めることで、年収500万以上を目指せるということが分かります。

筆者のリアル年収10年分★

参考までに、私の管理栄養士10年分の年収を公開します。

1~3年目は年収300万円で、年齢別の平均年収とほぼ同じ水準となっています。(22歳は4月入社のため年収が低くなっています)

20代後半には年収が400万円を超え、平均年収を上回ることができました。

私が年収を上げることができた理由は、ズバリ転職です。詳しい詳細は☟こちらの記事で確認できます。

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管理栄養士は医療系職種の中で給料が低い

管理栄養士の職場として、病院は人気がありますが、一緒に働くことが多い医療系職種の中でも給料が低いです。

医療系職種の「20〜24歳の年収」と「平均年収」を表にまとめました。

表からも分かるように、「20〜24歳の年収」と「平均年収」において、管理栄養士が最も低いことが分かります。

さらに、1年目から平均年収の増加額を見てみると、管理栄養士は87万円しか上がっておらず、他の職種に比べて年収の伸びが少ないです。

この要因としては、前述した7つの理由が大きく影響していると考えられます。

これらを理解した上で、管理栄養士として働きながら給料を上げていくためには、戦略的に考え、行動することが重要になってきます。頑張っているだけでは給料アップは難しいです。

まりすけ

実際に私は病院で働いていましたが、同期の他の職種の子と比べて、初任給でも1~6万ほど給料が低かったです。

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管理栄養士の給料が高い職場は企業

管理栄養士の給料は、職場によっても異なります。給料が高い職場は給食施設食品メーカーなどの企業です。

(引用:マイナビコメディカル

少しでも給料が高い職場を選ぶことが、管理栄養士の年収を上げることに繋がります。

まりすけ

実際、私も委託給食会社で働き、20代で年収400万円を超えることができました。

企業は管理栄養士が給料を上げやすい職場だと言えるでしょう。従業員が多いため、管理職のポジションがあり、管理栄養士でも昇進しやすいです。

向上心を持ち、年収を伸ばしたいと考える管理栄養士にとって、企業で働くことは年収アップを目指す一つの方法と言えます。

管理栄養士の給料が高い地域は和歌山県

管理栄養士の給料は地域によっても異なります。

都道府県平均年収(平均年齢)都道府県平均年収(平均年齢)
北海道353万(35歳)滋賀県341万(41歳)
青森県278万(32歳)京都府350万(36歳)
岩手県381万(38歳)大阪府419万(38歳)
宮城県336万(31歳)兵庫県370万(34歳)
秋田県352万(45歳)奈良県388万(37歳)
山形県343万(40歳)和歌山県470万(47歳)
福島県416万(38歳)鳥取県333万(43歳)
茨城県397万(38歳)島根県383万(40歳)
栃木県378万(37歳)岡山県360万(33歳)
群馬県390万(37歳)広島県386万(41歳)
埼玉県395万(40歳)山口県408万(42歳)
千葉県361万(36歳)徳島県308万(38歳)
東京都436万(37歳)香川県383万(40歳)
神奈川県420万(40歳)愛媛県379万(43歳)
新潟県425万(45歳)高知県369万(43歳)
富山県357万(39歳)福岡県365万(37歳)
石川県375万(44歳)佐賀県399万(45歳)
福井県372万(38歳)長崎県425万(46歳)
山梨県395万(42歳)熊本県346万(42歳)
長野県361万(33歳)大分県421万(41歳)
岐阜県363万(34歳)宮崎県391万(40歳)
静岡県390万(36歳)鹿児島県333万(39歳)
愛知県445万(38歳)沖縄県384万(44歳)
三重県394万(39歳)

基本的に、地方よりも都会の方が給料が高い傾向があります。

最も平均年収が高いのは和歌山県で、年収は470万円です(平均年齢47歳)。

最も平均年収が低いのは青森県で、年収は278万円です(平均年齢32歳)。

その差は192万円で、これほどの差があるのは驚きですね。

この差の一因として、地域性が影響している可能性もありますが、年齢差も大きな要因として考えられます。実際、和歌山県と青森県の平均年齢には15歳もの差があります。年齢が上がるにつれて給料が増えるため、和歌山県の平均年齢が47歳と高いことが、平均年収の差に繋がっています。

平均年収には地域性も影響しますが、年齢差の方がより大きな要因となっていると考えられます。

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管理栄養士がすぐに給料を上げる方法3つ

管理栄養士の年収について調べると、長く勤めるほど、給料が上がりやすいことが分かりました。

しかし、若い時に安い給料で我慢しなければならないのはいやですよね。

そのため、今すぐに給料を上げる方法を3つ紹介します。

  • 専門性を高める
  • 給料アップの交渉
  • 給料の高い職場へ転職

専門性を高める

管理栄養士の給料を上げる方法の一つに、まず、専門性を高めることがあります。管理栄養士の免許を持っていても、それだけでは十分な知識があるとは言えません。働きながら学び続けることが重要です。

資格を取得することは、専門性をアピールできる分かりやすい手段となります。

そのため、将来的にもキャリアアップを考えている人は、さらなる資格取得で給料アップを狙うことをおすすめします。

  • 認定管理栄養士
  • 特定保健指導担当管理栄養士
  • 静脈経腸栄養管理栄養士
  • 在宅訪問管理栄養士
  • 公認スポーツ栄養士
  • 食物アレルギー分野管理栄養士
  • 小児栄養分野管理栄養士
  • がん病態栄養専門管理栄養士
  • 腎臓病病態栄養専門管理栄養士
  • 糖尿病病態栄養専門管理栄養士
  • 摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
  • 在宅栄養専門管理栄養士

【参照:キャリアアップ:公益社団法人 日本栄養士会

これらの資格を取得することで、管理栄養士としての専門性が高まり、年収アップが期待できるでしょう。

しかし、専門性を高めることで年収が上がるかどうかは、職場の方針や考え方にも左右されます。管理栄養士の専門性を重視している職場もあれば、業務をこなしてくれれば良いという考え方の職場も存在します。したがって、自分の職場がどのような方針を持っているかを見極めた上で、専門性アップのための資格取得を検討することをおすすめします。

食に関する資格は多岐にわたりますが、実際に役立つ資格を選ぶことが重要です。

中には、努力して取得しても評価につながらない資格もあります。資格取得について詳しく知りたい方は、☟こちらの記事で解説しています。

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給料アップの交渉

管理栄養士の給料を上げる方法の一つに、給料アップの交渉があります。これは最もダイレクトな方法ですが、実際には実践できていない人が多いのが現状です。

今の給料に不満がある場合、それを伝えなければ、上司は「満足している」と判断してしまいます。

特に長く勤めている人は、これまでの貢献や実績をアピールし、給料交渉を試みることで、昇給のチャンスが増えることが少なくありません。

根拠を示して、積極的に相談してみましょう。

まりすけ

私の知り合いで「給料が低いため転職を考えている」と伝えたら給料アップしてもらえた、という方が実際にいました。


給料の高い職場へ転職

管理栄養士の給料を上げる方法の一つに、給料の高い職場への転職があります。

できれば、今の職場で給料アップができる方が負担は少ないと思いますが、限界があるのも事実です。今の職場ではこれ以上の給料アップが望めないと感じた場合、給料の高い職場への転職を検討するのも一つの選択肢です。

一般的に転職すると給料が上がることが多く、転職時の交渉で給料アップに繋がるケースもよくあります。

転職に少しでも興味がある方には、自分で探すよりも転職エージェントを利用することをおすすめします。

転職エージェントを利用すれば、あなたの現在の市場価値を踏まえた上で、給料アップが狙えそうな職場を提案してくれます。また、交渉もエージェントが代行してくれるため、負担が少なくなります。

働きながら転職先を探し、給料アップが狙える職場が見つかれば転職することで、ほぼリスクなしで給料アップを実現することができます。

一度、転職エージェントに相談するところから始めてみましょう。

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まりすけ

私も転職によって給料が上がりました。

まとめ:管理栄養士の給料を上げるには「長く勤める」か「自ら行動を起こす」こと

この記事では、管理栄養士の給料が低い理由と、給料アップの方法について解説しました。

要点をまとめると以下の通り。

  • 管理栄養士の給料が低い理由は、資格の種類や業務内容にある
  • 管理栄養士は医療系職種の中でも給料が低い
  • 長く勤めることで、管理栄養士でも年収500万円以上を狙うことが可能
  • 管理栄養士の給料が高い職場は、企業
  • 管理栄養士の給料は、年齢の影響が大きい
  • 管理栄養士が給料をすぐ上げるためには、戦略が必要


管理栄養士は女性が多く、途中でキャリアをリタイアする人も少なくないため、平均年収が低くなりがちです。しかし、長く勤めることで、高い年収を目指すことも十分可能です。

とはいえ、時間がかかるため、早めに給料を上げたいと考えている方は、以下の方法に取り組むと良いでしょう。

管理栄養士がすぐに給料を上げる3つの方法
  1. 専門性を高めるための資格を取得する
  2. 給料アップの交渉をする
  3. 給料の高い職場への転職を考える

特に転職はハードルが高いかもしれませんが、手っ取り早く給料アップにつながる方法です。

まりすけ

実際、私も転職を通じて、月収21万円から30万円へと大幅な給料アップに成功しました。

詳細については、☟こちらの記事で確認できます。

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転職時には給料交渉を行うことが重要です。転職エージェントを上手に活用し、負担を減らしながら給料アップを目指しましょう

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